診療内容

一般形成外科

けが・やけど

けが

1.初期治療(はじめの治療)

創をきれいに治すためには、はじめの治療(初期治療)がとても大切です。
けがをした場合は、すみやかに形成外科のある医療施設への受診をお勧めします。
ケガをした場合はキズの部分をガーゼ等で保護・圧迫して、できるだけ早く受診してください。形成外科ではけがをしたときの状況やけがの種類に応じて、創をなるべくきれいに直すように心がけて治療しています。

すみやかに受診できない場合は、傷口を良く洗い、清潔なガーゼなどに保護してください。血が出ている場合は、よく圧迫した状態でお越しください。汚れた状態で6時間以上たってしまった傷は、縫うことができない場合もあります。

2.キズごとの治療方法

1)切創

一般的にはまわりの組織の損傷は軽度であり、縫ったりすることなどで早くに治すことが可能です。形成外科においては傷の種類に応じて単に創の閉鎖のみならず、軟膏を塗る、テープによるアフターケアなどを行い、できるだけ傷あとを目立たなくするようにします。

2)擦過傷(すり傷)

砂利やゴミが入っている場合には、けがをした後で、早めに創部の十分な洗浄を行い、細かな異物を除去します。必要に応じて表面麻酔(塗る麻酔)や局所麻酔傷(注射の麻酔)を使用して異物残さず取り除きます。キズを早く治すために湿潤環境での治療をお勧めしています。治った後に異物が残り刺青(いれずみ)となった場合には、レーザー治療などを検討します。

3)挫創

傷口のまわりの損傷の程度により治癒に時間がかかることがあります。時には傷口の痛んだ組織を一部切除して縫合する場合もあります。
また、創部の汚染(屋外での受傷など)を伴っている場合は、処置後の感染(バイキンの繁殖)の危険性も高く、初期治療時に創部の十分な洗浄と抗生物質の投与が必要です。

4)動物咬傷

一般的には、感染しないようにすることに治療の重点がおかれ、十分な洗浄、抗菌薬の投与、破傷風の予防注射などが行われます。
歯牙による傷口は小さいので、局所麻酔を行ったうえで創を切開、拡大して処置を行う場合もあります。キズの状態によっては受傷時に閉創すると、創内に膿瘍(うみ)を形成することがあるため創部は縫合せず、適宜洗浄し開放創のままで治癒させることもあります。この場合は治るまでに時間がかかります。

やけど

創熱傷(やけど)は日常生活において最も多い外傷の一つです。
やけどとは、皮膚に高温が作用したために起こる皮膚の傷害をさします。高温の液体や固体が一定時間以上接すると生じます。火炎・爆発などで生じる場合もあります。また、低温熱傷(後述)と呼ばれる、比較的低い温度(44~60度)で生じるやけどもあります。

この他、特殊なやけどとして、薬品(酸、アルカリ溶液など)による化学熱傷、電流(家庭電源、落雷など)による電撃傷などがあります。

1.症状

やけどは皮膚の損傷を受けた深さによりⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類されます。その深さは皮膚組織(皮膚は外側から、表皮・真皮・皮下組織(脂肪)で構成されます)のどの部位まで損傷されているかで決定されます。皮膚の薄い子供や老人では損傷レベルは深くなります。また、同程度にやけどを受傷しても、体の部位により皮膚の厚さが異なるため(手のひらは皮膚が厚く、手の甲は皮膚が薄いなど)損傷レベルに違いを生じます。

深さによってそれぞれ症状が異なります。浅いやけどは痛みなどの症状が強く、深くなるに従い痛みは少なくなっていきます。

皮膚の構造図とやけどの深さ

損傷レベル 外見 自覚症状 治療期間 傷跡
Ⅰ度 表皮より浅い 赤み(充血・発赤) 痛み、熱感(熱い) 数日 残らない
Ⅱ度 浅い 表皮・浅い真皮 水ぶくれ(底が赤い) 痛み 1~3週 残りにくい
深い 深い真皮 水ぶくれ(底が白い) あまり痛くない 2~4週 残る傾向にある
Ⅲ度 皮膚全層・皮下組織 乾燥(黒色・白色) 無痛・感覚なし 1ヶ月以上
状態により手術が必要
残る

通常やけどは、深さが混じっていることが多く、受傷直後は深さがはっきりしないことが多いです。1週間程度は経過を見る必要があります。
水ぶくれを潰すと「乾燥」したり「感染」しやすくなります。「乾燥」「感染」は深さが進んでしまう可能性があるので水ぶくれはご自身で破らないようにしてください。

2.治療

1)応急処置

直ぐに冷やすことが重要です。これにより熱による皮膚への損傷が深くなることを防ぐだけでなく、受傷部位の痛みをやわらげることができます。服を着ている場合は、無理に服を脱がず、水道水などの流水を服の上から直接流します。冷却は20分くらい行います。

水疱(水ぶくれ)がある場合は出来るだけ破らないようにしましょう。手指のやけどの場合、指輪をあらかじめ外すようにします。受傷後時間がたつと指がはれて抜けなくなり、指輪を切断しなければならないこともあるからです。
ひやすと聞くと保冷剤が思い浮かぶかもしれませんが、あまりに冷たいので、それによる凍傷を引き起こすことがあります。また冷却剤とやけどした皮膚がくっついてしまって、水泡がやぶけてしまうこともあります。冷やす場合は、ガーゼやタオルの上から冷やすようにしてください。

2)治療方法

Ⅱ度熱傷であれば、多くの場合、軟膏処置ややけど用の創傷被覆材で治りますが、ひとたび創部に細菌感染をおこすと損傷は深くなり治癒までに時間がかかるだけでなく、治癒後に瘢痕(やけどあと)や肥厚性瘢痕(ケロイド様の皮膚のもりあがり)、拘縮(ひきつれ)などの後遺症を起こすことになります。

そのため、ある程度の範囲のやけどでは形成外科医師の診察をうけたほうが良いでしょう。特に特殊部位(顔面、手、関節、会陰部)のやけどの場合は小範囲でも受診してください。

3.低温熱傷(やけど)

低温熱傷とは短時間の接触では問題とならない程度の低い温度が、長時間にわたって接触部に作用することにより生じるやけどです。ヒーター、こたつ、湯たんぽ、電気あんか、電気毛布および使い捨てカイロなど冬場に長時間、身体にあてて使用する製品に多く発生しています。

治療方法

低温熱傷は損傷レベルが深く、専門の治療が必要となります。治療期間が長くなり、創部の状態に応じて手術が必要となる場合もあります。
これを防ぐためには、低温熱傷の存在を知り、器具の使用方法を熟知して、体の同じ場所を長時間暖房器具に触れないように注意することが重要です。

佐久平よつばクリニック

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